先日のこと、久々に納品時の困難に立ち会った。
大きい家具を販売する上で、設置場所の問題と同じくして、重要ポイントが搬入経路の確認だ。
チーク無垢材の存在感ある本棚。
もともと売り場には展示していなかった倉庫スペースにあるこの本棚の
リアルなヴィンテージ感に惚れ込み、決めてくれた真面目な青年。
予め設置場所の天井の高さ、エレベーターに乗るかなど確認。
余裕 ではないが、なんとか入る寸法だとお返事を頂いたので、
いざ納品。
行ってみるといろんな障害がある。
エレベーターは、わずか数ミリのところでクリア!玄関まで辿り着いたが、
が~~~んっ!
まさかの入口で入らず><
横だおしにするにも、振り回せるだけのスペースがなく….
あらゆる角度、アプローチでトライしたが、やむなく断念。
普通なら、ダメでしたね。で終わるところなのだが、
お客様の気持ちを汲み、なんとかならないかを模索。
とにかく玄関スペースの寸法を計り、改造プランをご提案。
そこで、大改造劇が始まるのだった。
アートクルーの匠の登場(笑)
改造プランはシンプルに上下を切り落とす!
真ん中で割って組み立てるとか…一段なくす…とか
色々考えてみたが、収納量が減るのは問題。
また強度に影響があることも問題。
であれば上の飾りや下の台座部分をはずしてしまうってのはどう?
細かい作業はさておき、現場である程度のご提案がないとお客様も不安。
そこで経験値が活かされるわけで…
今までの修理や加工のことを頭にめぐらせ、とりあえず、その方向性で、
一旦持ち帰り….。
上部の飾りをはずしてみる….。その時点では高さはまったく変わらないので、
はずした上で必要分をカット。
今に始まったわけじゃないけどね…手作りの家具って(特にインドネシアで作ったもの)
まっすぐじゃないのよね~。左右の長さも違えば、歪みもある。
よくそれでまっすぐなふりして立ってたな….なんて思いますが、
手を加えるとそれが如実に現れて、単純に切るという行為も意外と厄介なことが多い。
同様に台座部分も切り落として
後で組み上げるようにします。
こんな感じで….土台枠にはめ込むようなイメージです。
天板ははずしたところ部品として自立するには心もとない状態だったので、新たな板材を新調しました。
搬入、設置して最後に前から差し込むイメージです。
あとは、現地でうまくいくか….祈るばかり。
いざ、出発! です。
すれすれだったエレベーターは余裕☆
そして、関門の入口は….
みごと立てた状態のままにギリギリ数ミリの余白を残し、
ゆっくりと中へ入れることができました!
やった~~~~!!!
この先は未知の領域でしたが、
設置場所の天井高は問題ないということだったので、
ひとまず安堵。
無事に部屋まで到達し、台座に乗せ、最後の仕上げ。
じゃじゃ~~んっ!!
いや~ほっとしすぎて、全体像の撮影忘れてました(笑)
というか、完成の姿は最初の手を加えてないものとなんら変わりませんので、
どこ触ったん?って感じです。
みなさん、大きな家具を決める時には色んな想像力を発揮して、
搬入できるか
設置できるか
使い勝手に問題ないか….
など、末永くお付き合いできる家具探しの為に、しっかりと確認してくださいね。
今回も大変勉強になりました。
ありがとうございます。
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