今回、お客様からのミッションは、テーブルとイスの高さ調整と革張りの座面張替。
ご自宅でお仕事をされるのに、小柄なお客様には少々高くて、脚つきが悪く、少し我慢をして使っておられたらしい….。
到着したのが、椅子3脚とテーブル。
アンティークチェア2脚と、たしかうちの黒革の椅子….黒革の…..
ん…白い….
むむむ?白い座面の椅子ってあったかな?….
け、毛羽立ってる!!! (笑)
しかも背もたれも….
猫ちゃんの爪とぎで座面が傷んでいるということでしたが、これはもはや研ぐ場所すらないほどに全面やられてしまいましたね。
猫を飼っておられる方にとっては〝あるある″かもしれません….。
念のために…、もとの状態はこちら。
座面、背もたれにレザー、さらに背もたれの裏側もレザー張りと贅沢なお仕上げとなっております。
ともあれ、座面のみならず、背もたれも傷んでいるので、ご依頼にはありませんでしたが、いっそ背もたれも板張っちゃいますか?と、ご提案。そしてお任せ頂くことに相成りました!
ということで、身ぐるみを剥がします。
丸裸になりました。
以前にブログでも紹介したことがありましたが。座面の板張りはご依頼頂いたことがあったので、同じ方向性でお客様にも仕上がりの感じはご了承のうえ取り掛かります。
そこで、背もたれの板張りです。
こんなんやったことないやん!て、こっちが提案しておいてなのですが(笑)
さて、どんな風に仕上げればお客様の使い心地、ニーズに寄せていけるか….。
しばし….Thinking Time です。
私には想像が及びませんでしたが、ご提案段階で社長の頭には絵は描かれていたようです。(当たり前か(笑))
薄いベニヤを蒸して背に充ててうまくカーブするように数日間乾燥させます。
よってたかって背中を抑える姿がなんだかいじらしい(笑)
あ、座面は板張りにする為に、ここでセンターに骨を一本入れました。
背中の綺麗なラインがなかなかでないのでさらに1工程。
木型を作って、再度くせづけです。
さらにこれで数日。
成形完成後は張りつけた板が滑らかになるよう、板木口を削っていきます。
続いて座面部分です。
細かい工程は省きまして….
座面の板張りが完成するところです。
全体に色付けです。他フレーム部分に色を合わせていきます。
上塗りも施し、いよいよ完成の時。
完成しました!
最後の仕上げに背中に鋲をうち 、元のレザーの時のイメージを大事にしました。
引き締まりましたね。
オリジナルの姿とは全く違う椅子に変身しましたが、これはこれでとってもかわいいスペシャルな椅子の誕生です。
ちなみに背中は….
革のまま。
これも愛嬌。猫ちゃんと共存のための愛ある椅子が出来上がりました。
生活環境に合わせて家具をリフォーム。とても素敵なことだと思います。
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